動く貴金属 [石留]
これは何かといいますと、
宝石が抜けたあとの穴です。
直径1ミリあまり。
エメラルドが割れて失くなり、こんな状態です。
爪が空洞の上に4つ、そのまま残ってオーバーハング。
宝石の石留めは、
地金が曲がったり潰れたり動いたりするから可能なのです。
貴金属の延展性を最大限に利用します。
ロングパールネックレスに [リフォーム]
ウエーブタイプ チタンリング 途中 [フルオーダー]
フルオーダーのチタンマリッジリングの途中画像です。今はこの画像より制作が進んでいます。
きれいに着け心地よく出来上がります。
指輪サイズは0.7号と0.5号の単位まで指定いただいていますので、慎重に制作しています。
めったにあることではありませんしあってはなりませんが、納品させていただいた時にもし制作サイズがご注文と違っている場合は、直ちにご連絡くだされば無料ですぐにお直しさせていただきますので、どうぞご安心くださいませ。
タグ:ウエーブ チタンマリッジリング
指輪に入る亀裂 [サイズ直し]
アンティークジュエリーの刻印 [拡大]
ヨーロッパのアンティークジュエリーに刻印されていたホールマークです。
今の日本の造幣局の品位証明には無い 625 と刻印されています。
ゴールドの場合の日本の品位区分は6区分で、1000分率表示で 999、916、750、585、416、375 の6種類です。カラットでいうと、K24、K22、K18、K14、K10、K9 です。
62.5パーセントの純金が含まれているので 625 と、丁寧にもK15の意味でしょうか 15 の数字まで打刻されています。
造幣局のマークは日本の国旗と菱形とその中に数字がよく見える大きさで打たれています。最近は精密な技術が進歩したためか、ちまたでは肉眼では読めないほど小さな文字が入っているジュエリーもよく見かけます。
これは指輪幅いっぱいに文字が入って、サイズ直しの場所に困るくらいにスペースをとったとても見えやすい刻印です。
サイズ直し時はどこかにスペースを探して、なんとかきれいなお直しになるように努めますからご安心ください。
タグ:625 アンティークジュエリー
ダイヤモンド鑑定書できました [ジュエリー]
ダイヤモンドの鑑定書作成ができて、小さい爪の着けやすいプラチナリングに作ることが出来ました。
サイズもぴったりです。紅白ケースと桐箱に入れて納品いたします。
昔、喜ばれるかと思ってソーティング袋を付けて納品したことがありましたが、これは何ですかと怪訝なお顔をされましたので今はそのようなことはしなくなりました。
親戚がデパートの宝石売り場にいるとの触れ込みのお客様にもソーティング袋を差し上げたことがありましたが、専門家であるはずのその人が、見たこともないものが付いている、と仰っている、とお聞きしましたので、今はいっさいお渡ししていません。
最終的な鑑定書があればベストなのですから、途中の袋を見せて余計なお世話なことをしていたのは私でしたと反省しています。
ダイヤモンドの鑑定書作成も承っています。一週間ほどで納品できます。お入り用の方はどうぞ。
K18南洋真珠大きく [サイズ直し]
ダイヤモンドピアス出来ました [加工]
Pt南洋真珠 [サイズ直し]
完成 チタンマリッジリング [フルオーダー]
純金でリング [リフォーム]
フローライトブレスレット [メンテナンス]
大粒フローライトブレスレットのゴムが外に出てきたので、仕立て直しします。
穴の角が黒く汚れていましたので、まずは全体を洗浄して、乾燥。
たいていはひと手間かけてきれいにしてから仕立て直します。
宝石への愛情と使う人への隠れた心配り、と自画自賛しながらの下作業です。なんて。
ゴムを伸ばしてパチンと手首に着ける時、石留同士がぶつかると、フローライトは柔らかな宝石ですので、何か月か何年かしてくるとだんだんすり減ったりして穴の周りが削れたようになってくる場合があります。角が立っているとゴムが擦れて切れやすくなりますのでご用心。
柔らかいといっても爪よりもはるかに硬いですから、それは言葉の綾ですけれど。
貫通穴の状態もそれぞれの珠によっていろいろで、同じ直径で真ん中を通っているものもあれば、入り口が大きく出口が狭いなんてのもありますし、ちょっと失敗して入り口がヒョウタンのように2個くっついて開いているのもあったり、中心を通っていないのや、中でクランクに曲がってゴムが通りにくいのまであったりします。宝石産出地の現地職人が毎日一粒ずつ一所懸命に開けるのでしょうね。
日本で研磨した水晶などの良いロットは、穴の位置がしっかりしていて、穴の中まできれいに研磨してあって、穴の角は面取りしたようにきれいに丸く角を落として磨いてあったりします。素晴らしい。工程数が多い分お値段が違って当たり前なんです。
普通はそこまで気にして買い求めませんか?
指輪ワンゲージ縮め [サイズ直し]
プラチナリングの [サイズ直し]
プラチナ ダイヤモンドピアスを [拡大]
K18イエローゴールド [メンテナンス]
イエローゴールドリングの色も、制作したメーカーや国によって微妙に違いがあります。
K18や750という表示は、純金が75パーセント含まれています、という意味ですので、その他25パーセントの金属成分はさまざまに配合することができ、そのため色が変化してきます。
基本的には、銀と銅を5:5とか6:4とか4:6とかの比率に混ぜて全部を熔解しますが、標準的なあたりを意識的に外し 10:0や0:10に配合して、グリーンゴールドとかレッドゴールドとか呼称するものもあります。
また、鋳造品は鍛造品と違い、湯流れを良くするためや脱酸目的のために微量に別種金属を添加しますので、色や硬さが微妙に違っています。
上の写真は色の差を強調するために白い紙で周りを覆って撮影しました。実際は鏡面仕上げされて表面が光っている指輪ですので、ほとんど色の違いは分かりません。
下の写真はゴールドメッキが施されたあとの写真で、きれいに輝いています。
お化粧と同じですね。
チタンリング完成 [フルオーダー]
ヒスイブレスレット糸替え [メンテナンス]
初めは無色透明で伸縮自在だったブレスレットの中のゴム糸もいつの間にか徐々に痛んできます。
時間が経過して劣化してくることに加えて、お風呂での石鹸水や温泉の硫黄成分に浸けられてから水洗をしないでそのまま使われたり、使用を繰り返すうちに丸玉の穴の角で糸が傷ついたりして切れやすくなることは普通のことです。
また切れた、と嘆くのではなく、使っても使わなくても中の糸は痛んでいくものだと初めからご承知くだされば、完全に切れてしまう前にメンテナンスに出していただくことが可能になります。ヒスイなどの珠が落ちて無くなる心配も激減します。
二本仕立ての内の一本が切れた段階で糸替え修理にお持ちくださいました。
今回は違うタイプのゴムでお直しいたしました。
ポイントは全体密着 [石留]
石留された宝石が動く原因の多くは、石留されているように見えても爪を上から被せているだけ、という場合が挙げられます。
頭部を押さえつけても腰は自由に動ける、みたいな感じです。
乗用車のシートベルトで例えると、胸や肩はしっかりと固定されているのに、腰部はベルトがゆるんでいる、というイメージです。
ですから、シートに深く腰掛けて密着し、腰部を先に動かないように固定し、最後に胸や肩を横や上から押さえこむ。そんな石留手順で宝石は動けなくなります。
実際のジュエリーのデザインはさまざまですので、何かに爪が引っかかって起きてしまっていたり、何かと擦れて爪が無くなっていたり、何かに押されて石座が曲がっていたり、踏みつけられて全体が歪んでいたり、個々のジュエリーによって原因は色々ですので状態を見て適切に対処します。
生き物と宝石の違いはありますが、たいていは歯科医や外科医とほぼ同じようなことをジュエリーに対して行います。
グリーンの宝石を [石留]
すり減った丸カン [拡大]
プラチナダイヤモンドピアスが切れてしまった… [修理]
ジュエリーの新品仕上げとはこんな感じ [メンテナンス]
初めはきらびやかできれいなジュエリーも、使っているうちに少しずつ汚れてきます。
早い目にクリーニングに出されたほうがいいなと思うジュエリーを着けておられる方をよく目にします。
一目見て分かりますが、なかなか口には出せません。
もしかしたら、衣類よりも汚れています。
洋服や着物は着るたびやワンシーズンごとにクリーニングするのに、ジュエリーは何年もそのままの状態…。
宝石が泣いてます。
プラチナリングの新品仕上げは、細部までの汚れ落としと、宝石の緩みのお直しと、指輪枠の歪み直しと、傷取りと、光沢出しと、超音波洗浄などが含まれて数千円。
一年間合計なら衣類よりはるかに少ない費用で気分よく使えます。
ジュエリーだからこんなに汚れているものでも身につけますけど、衣類や文房具や食物なら捨てているレベルです。
新品仕上げは偉大です。気持ちよくなれます。
たぶん0.04ミリ…? [謎]
0.5、0.3、0.2ミリ幅のシャープペンシル芯の隣が0.45ミリ幅のベネチアンネックレス。
このネックレスの地金厚さはいったいどれぐらいあるのかと画像を測ってみたら、0.04ミリ?
マイクロメーターで測れそうもないし、予想です。
手作りで作ることができる製品ではありませんので、当然機械がカチャンカチャンと動いて一コマ一コマ組んでいくマシンチェーン。
凄く精密な機械。
そこは凄い。
でも、このネックレスを見ていたら、なんだか情けなくなります。
こんな細いの、実用に耐えるのだろうか…。
重いペンダントトップはつけることができないし…。
こんなの販売したら切れまくって後が大変なんじゃないのか…?
こんなの買った人は値段の安さは満足しても、長持ちしなくて不満が出るのじゃないか…?
結局、誰が喜ぶのだろう…?
チェーン製造機械を開発したところだろうか…?
チェーン製造機械を販売したところだろうか…?
チェーンを製造したところだろうか…?
チェーンを販売したところだろうか…?
チェーンを購入した人だろうか…?
謎…
0.45ミリベネチアンと0.2ミリ芯 [拡大]
プラチナネックレスを [ロウ付け]
ハーフ&ハーフ チタンリング [フルオーダー]
男性用リングと女性用リングのサイズがほぼ近いので、予定幅の3倍のフラットタイプ指輪をまず1本作って、それを半分にしてお二人の指輪にしました。
午後2時前、ここまで進みました、の制作途中画像です。
近頃ダイヤモンドにもそんなタイプのものがありますが、これは昔からマリッジリングを創作する時に私がよく行ってきたオリジナルの作り方です。
もう二人は離れられませんね。
めでたしめでたし。
タグ:マリッジリング