ブドウの葉の帯留め 出来ました [メンテナンス]
完成しました。
枠の全体を磨いてから、石留め前に脱脂して純金メッキ。
石留め。
石留めをすると爪の頭がキズついたり角張ったりしますので、先の形を整えてから磨き仕上げ。
先の純金が取れてしまっていますので、もう一度純金メッキ。
きれいに出来上がりました。
細いところを補強 [制作]
帯留めの爪を長くします [ロウ付け]
なぜか短くなってしまって宝石にかかっていない爪がありますので、長くします。
素材を用意して、断面が長方形の細い棒を作ります。
明治か大正時代か分かりませんが古い時代に作られたものらしく、爪は本体と同じ板地金からていねいに切り出されて一体化したものでした。
短い爪を切り取ってしまって、新しい爪を裏座の側面にロウ付けしても、接合面積が狭くて強度が弱いです。
爪の根元は金属疲労しているわけでもなくヒビも無くこのまま使えますので、先のほうだけを叩き拡げてそこに爪になる新しい棒をロウ付けします。根元と同じく接合面も丈夫です。
根元は触らないで、先へ行くほど薄くなるように金鎚で形作ります。
6ミリ長くらいの棒をきれいにロウ付けできると、あとはヤスリで形を整えて、磨きます。
曲げる部分は先の1〜1.5ミリあたりですので、ロウの流れているところは曲げには無関係です。
1.0ミリ角線を1.0ミリ丸線に [拡大]
1
プラチナの塊を金鎚で叩いて角棒にして、それをローラーで徐々に細くして、一辺が1.0ミリの正方形の棒を作ります。
ローラーで伸ばしているので、拡大すると縦に平行なスジが通っています。
2
金床の上に角線を置いて、尖った角を金鎚で叩いて出来るだけ丸くすると、直径が1.1ミリ位のほぼ丸い
線が出来上がります。
直径が大きくなるところが面白いですね。
拡大すると金鎚痕が少し凸凹しています。
3
線引き板の丸い1.05ミリの穴にプラチナ線を通すと、丸くなった部分とまだ凹んだ部分とがあります。
4
なましてから線引き板の1.0ミリの穴を通すと、直径1.0の針金が出来ました。
線引き板の穴を引っ張り抜いたので、縦に平行なスジが通っているのが見えます。
これにヘラを当てて硬くして光らせます。
こうして作ったプラチナ丸線を使ってジュエリーを創作していきます。
お楽しみに。
起きてしまった爪ひとつ [メンテナンス]
並行進行制作 [制作]
あれこれ部品を作ったり、設計図の詳細を検討したり、材料を追加したり、手順を再確認して段取りを進めたり、基本的には0.05ミリの精度で考えます。
たいていは4〜5つの案件を同時進行していますので、準備することや素材がごちゃ混ぜにならないように気をつけます。
なん年か前のある時期は、一人で20件ほどのフルオーダーマリッジリング創作を同時進行せざるを得ない時があって、相談受付、デザイン考案、デザイン描画、メール返信、制作、撮影、発送、などが交錯していたことがありました。
その頃はいくら頑張ってもメール返信出来るのが一か月後になってしまったりして大変でした。
最近は、初回は当日か翌日に返信して、次からは数日から一週間のペースでやり取りを繰り返しています。
お客様にご迷惑をおかけしませんので、大丈夫です(^-^)/
今はデザインの描画が一応出来たので、スキャンして、メール添付、送信。
夕方から夜にかけてはプラチナジュエリーの制作の続きです。
手作りペア指輪の初期段階 [制作]
制作途中は意味不明… [修理]
厚さ1ミリ、幅2ミリの長い地金を作りました。
素材やパーツを準備して、最終的に一体化して研磨して光らせ、宝石をセットしてジュエリーに完成させますが、制作の途中を見ても完成品のイメージは湧かないので、どうってことはないですね。
時々、途中を見たいとのお申し出を受けることがありますが、磨いていない段階なので輝いてはいなくて、またほとんど姿を現していなかったり、端材が付いていて形がまだ出来ていなかったり、一部を磨いて研磨剤で汚れていたり、ロウ付け途中で真っ黒に酸化していたり、硫酸液に浸かっていたり、超音波洗浄器の中に入っていたり…。
そのようなことで、制作途中をお見せしても喜びにつながるようなプラスになることはまずないので、実物を見ていただくことはしていないのです。
もしお見せ出来るとしたら、9割以上が出来てほぼ完成に近づいてきた段階で、見ていただいても喜んでいただけるようにきれいに準備して、幾日か制作を途中で止めてご来店を待って、というような段取りを挟むことになります。
期待されているお気持ちは分かりますが、きれいに完成するまでお待ちくださいね。お楽しみに。
0.5ミリをロウ付け [修理]
完了しました [加工]
ガラス化したフラックス [ロウ付け]
ボールチェーンのお直し [修理]
そっと外した黒い宝石 [サイズ直し]
宝石を大切に扱います [リフォーム]
ベネチアンネックレスの修理 [ロウ付け]
オーダーメイド チタンマリッジリング [フルオーダー]
0.3ミリのミルグレイン [制作]
制作前の段階の一部画像 [フルオーダー]
フルオーダーの時は、初めに素材を全部準備してから、制作に取りかかります。
素材を用意するためには、デザイン画を描き、大きさや形を決めなければなりません。
デザインをするためには、希望内容を伺って、デザインを気に入ってもらえなければなりません。
制作するためには、完成品の2〜3倍の量のプラチナ地金などを用意しなければなりません。
手作り品は、普通のプラチナやハードプラチナを場所によって使い分けて、鍛造パーツや鋳造パーツを制作して、彫金したりロウ付けしたり、あらゆるテクニックを総動員して制作します。
0.05ミリの精度で計算します。
大変ではありますが、丈夫にきれいにセンス良く完成すれば、とても満足感があります。
好きなことをするのだから、夜中もがんばってしまいます。
本真珠 オールノットのお仕立て直し [メンテナンス]
80センチの長さのパールネックレスをオールノットでお仕立て直しいたしました。
糸が古くなってきていたり緩んできているようですと心配です。
新しい糸でひと珠ずつ順番にしっかりと糸を結んで、きれいに出来上がりますと安心です。
普通の糸替えの品の何倍もの時間と根気とテクニックが必要ですが、きれいにお直しすることが可能ですので、いつでもお気軽にどうぞ。
タグ:オールノット
赤くなった金を元の色に [メンテナンス]
曲がったことをしたくない?… [拡大]
K18WGのリングですが…、折れました。
預かり品ですので、初めに、すでにサイズ直しをしてあるリングかどうかを確認します。
ルーペでロウ目を探したり、炎で炙って酸化させて地金の色を変えてからロウ目を探したり。
サイズ直し跡が無かったので、腕の最下部にノコ刃を入れてカットして、必要なサイズになるようにリングを広げます。
普通はK18ホワイトゴールド地金は伸び縮みしてくれるのですが、これはとても硬い地金で、ぎゅーっと広げ始めると、真横位置でボキッと折れました。
完全に折れた訳ではありませんが、こんなに延展性が無い地金ではサイズ直しが出来ません。
オレは丸い性格だけどこれ以上は曲がったことをしたくねえんだ、という風に自己主張しているみたいなリングです。
ジワっと形を丸く曲げ戻して、幸いなことにロウ付けは出来ました。
地金を挟まず、リングの内側を削ってサイズを大きくするしか方法がありませんでした。
サイズ直しに預かって… [拡大]
デザインリングのサイズをワンゲージ縮めるご依頼です。
新品ですので、表面にこすり傷が付かないように、より注意深く扱おうとします。
初めに全体を眺めて、状態を確認します。
腕の下部が極端に薄いことが気になりました。
何か原因があります。
ホワイトゴールドなのでロジウム仕上げがしてあります。
トーチの炎を軽く当ててみると、酸化で色が変わりました。
おまけにヒビが入りました。
キャスト時の湯道がここに付いていたと想像できます。
肌荒れを処理し過ぎて薄くなったのかな…?
ちょうどヒビ割れ部分をカットして、たっぷりとロウを流して、しっかりとロウ付けしました。
最終的にロジウムメッキを施して、きれいに完成させました。