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誰の七宝焼き? [謎]

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断捨離の真似事をしようと思って朝から仕事場の段ボール箱を片付けていると、半透明のプラスチック容器に入った七宝焼きがいくつか出てきました。

この出来具合は子供の作ったもののようだ…。
いったい誰が作って誰が残しておいたんだろう…?

確認してみると、私が作って私が残しておいたもの、と…。

え…?

思い出せない…。

よくよく話しを聞いてみると、30年近く前に小さな電気炉を買った時、友人が七宝焼きの材料を持って来てくれて、それを銅板の上に並べて電気炉の蓋を開けて上から底に入れて試し焼きをしてみたと…。

古い記憶を辿ってみると、確かにそういうことがあった…。
謎が解けた。

え、じゃあ、これはやっぱり自分が、作った…?

出来映えは二の次に、いや、懐かしい…。

出てきてよかった!
掃除はするものですね。





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自然に外れたダイヤモンド [謎]

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サイズ直しで預かったK18イエローゴールドのリング。
内側に汚れが詰まっていたので、先に超音波洗浄をしました。

5分後、洗浄器の液の中から指輪を取り出して見ると、ダイヤモンドがひとつ無い。

超音波洗浄器の液を全部別の容器に移して、超音波洗浄器の底を見ると、四角いダイヤモンドが一粒キラリ。

もともと外れそうになっていたダイヤモンドが、汚れでくっついていただけの状態だったようです。

調べてみると、外れた部分の左右のダイヤモンドもグラグラ動いていました。

だいぶん長く使われていた痕跡はたくさんありますが、指輪が曲がっているわけでもなく、レール爪が起きているわけでもなく、爪部分が削れているわけでもなく…。

超音波振動だけで外れた原因がよくわかりません…。
普通は、洗浄する行為で宝石が外れるはずもありません。

こんな場合、依頼者は指輪を渡した時はなんともなかったんだからと事実を主張したいでしょうし、依頼されたほうも加工の前に汚れを洗っただけでなにもしていませんと事実を言いますし、堂々巡りになりますからまったく議論はしません。

自然に外れたダイヤモンドがありましたけど、無料できれいにお直ししておきました。
と、納品時に話して、依頼者は初めは意味が飲み込めずにぽや〜んとした表情になって、無料で元通りになってるのならまぁいいか、と心の中で納得されて、何事もなかったように終わっていく…。

ジュエリー修理を担当する人しか経験しないこんなことって、割とよくあるんです。

石留め時の加工に問題がある場合は、使用し始めてすぐに宝石が外れてしまいますが、数年後にダイヤモンドが外れる原因は謎…。

しかもジュエリーの表面の状態がなんともないように見える時は、なおさら…。


指輪が自然にプチンと口を開ける原因については、10数年前にホームページで説明をしましたので、今では指輪が自然に切れることを不思議がる人は私の周りでは少なくなりました。


この指輪は、きれいに直りました。



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たぶん0.04ミリ…? [謎]

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0.5、0.3、0.2ミリ幅のシャープペンシル芯の隣が0.45ミリ幅のベネチアンネックレス。

このネックレスの地金厚さはいったいどれぐらいあるのかと画像を測ってみたら、0.04ミリ?
マイクロメーターで測れそうもないし、予想です。

手作りで作ることができる製品ではありませんので、当然機械がカチャンカチャンと動いて一コマ一コマ組んでいくマシンチェーン。
凄く精密な機械。

そこは凄い。

でも、このネックレスを見ていたら、なんだか情けなくなります。

こんな細いの、実用に耐えるのだろうか…。
重いペンダントトップはつけることができないし…。
こんなの販売したら切れまくって後が大変なんじゃないのか…?
こんなの買った人は値段の安さは満足しても、長持ちしなくて不満が出るのじゃないか…?


結局、誰が喜ぶのだろう…?

チェーン製造機械を開発したところだろうか…?
チェーン製造機械を販売したところだろうか…?
チェーンを製造したところだろうか…?
チェーンを販売したところだろうか…?
チェーンを購入した人だろうか…?

謎…



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取り戻せない時間… [謎]

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スライスした玉ねぎのような真珠の断面に見入ってしまいます。
それも鋭利な刃物ではなく、なまくら包丁で素人が時間をかけてもうまく切れなかったようなガタガタした同心円模様に。
汗で腐食したような有機質の真ん中の白い光りが魅惑する。

4本のゴールドの爪はK14かK9か…。
卵の殻よりも少し硬い位の真珠の尖った角にいかほどの力を加えて地金を曲げたのか…。
割れずに欠けずに今もって定位置に納まっている姿が偉大に見える。

中心の光る真珠は0.2ミリくらいの大きさで、ではその中にあるはずの核となった砂粒のようなものの大きさは0.1ミリかそれとも0.01ミリか…。
何が入っているのか…?


ガリレオがレンズを磨いた頃は日本の江戸初期あたりで、世界に類が無く進化した日本の彫金技術の黎明期でもあり、彫金師は次第に細密になっていく金属表面の図案を、肉眼だけで確認しながら細工したのであろうか…。


いろいろ思いが巡り、今夜もまた眠れそうにない。





タグ:図案 彫金師
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