シェルカメオブローチの [ロウ付け]
シェルカメオブローチの金具下部がゴールドの枠から外れていますので、直りますか? とのご相談です。
きれいにお直しして、また使えるように元どおりにできます。
ご安心ください。
イタリアの大きな手彫りシェルカメオですので、修理時に大切なことは、K18イエローゴールド枠からカメオを外す時にシェルを割らないことが大事で、次は枠に付いている爪を折らない、ということです。
爪は薄く短いK18地金を狭い面積でロウ付けしてありますので、起こす時に力がかかるとポコンともぎ取れてしまうことがあります。シェルを留める初めの時に地金を一度曲げてありますので、すでに加工硬化していて余計に折れやすくなっています。
シェルカメオを外すところを無事クリアできますと、ゴールド地金を溶かさないように金具台座を枠にロウ付けします。
上手にくっつけることができましたら、もう片方のロウ付けの具合も確認して、次は磨き工程に入ります。
きれいに磨けましたら、再度爪を倒してシェルを割らないようにきれいに枠に留めます。
ここのどこかで爪が1本でも折れると、また全体の爪を起こして折れた爪のロウ付け修理の工程に入ることになります。
曲げ伸ばしが繰り返されていますので、余計に地金が金属疲労していて折れやすくなります。
この循環に入らないように、細心の注意を払って修理作業をします。
大丈夫です。