ゴールド円盤のブレスレット [ロウ付け]
**********
K18イエローゴールドの円盤が繋がるブレスレットの中に通っていたキヘイチェーンが切れたので、お直しのご依頼をいただきました。
今までのように斜めにぎっしりと円盤を並べてそのまま修理することもできますし、位置を変えて新しいデザインにリフォームすることも可能です。
このようなタイプのお品は加工の前に必ず超音波洗浄を行います。
どのようなデザインにするにしても、まずは空洞の中を掃除することが第一の作業になります。
あこや真珠ネックレスを [修理]
チェーンのお直し [メンテナンス]
サファイア入りました [石留]
外れないトルコ石とシェル [加工]
**********
サイズ直しの前にK18リングからトルコ石とシェルをそっと外そうとしていましたが、なかなか外れませんでした。
いつもはもっと短時間で外れるのですが、この指輪はどうしたものか頑丈です。
30分ほどかかって3か所を外すことができて、最後のシェルは、縁に少しだけ見えている接着剤を細い工具でガリガリ削って接着面積を小さくしてみたりして、1時間以上かかりました。
トルコ石の尖った先がゴールド地金のポケット部分に差し込んであったり、地金と宝石がギチギチに擦り合わせてあったり、接着剤がたっぷりと付いていたり、というのが外れない原因でした。
全部割れないで外れましたので、安心してサイズ直しをしました。
あとは接着作業と最終磨きが残っています。
湾曲した形が微妙に変わってきていますので、注意深く石をはめ込みます。
予定外に手間のかかるサイズ直しもあります [修理]
**********
プラチナリングを6ゲージほど大きくするご依頼をいただきました。
いつものようにサイズ直し痕があるかどうかを確認するために、先にトーチの炎で指輪下部を炙ってみます。
低い温度なのにオレンジと紫の矢印のところに3か所のロウ目が出てきました。
紫矢印の所ではロウが溶けてクランク状に段差ができてしまいました。
勝手にズレるということは、もともと地金の中に力がかかっていたということですね。
赤色部分の地金をそのまま使うとロウ付け箇所が4か所になってしまうので、結局、そこはノコ刃でカットして取り去ってしまいます。
グリーンの長さの地金を足す予定でしたが、ロウ付け箇所が少ない方が丈夫できれいですので、ロウ目を2か所にするために、青色のような10ゲージ分くらいの長いプラチナ地金を足すことにしました。
また、高温ロウを使う方がプラチナの含有量が多く、丈夫で良いです。
お客様の分からないところで人知れず行なう無料の追加作業です。
こういうことは、指輪に対する愛情と使われる方へのちょっとした思いやりでのサービス加工になります。
プラチナリングを6ゲージほど大きくするご依頼をいただきました。
いつものようにサイズ直し痕があるかどうかを確認するために、先にトーチの炎で指輪下部を炙ってみます。
低い温度なのにオレンジと紫の矢印のところに3か所のロウ目が出てきました。
紫矢印の所ではロウが溶けてクランク状に段差ができてしまいました。
勝手にズレるということは、もともと地金の中に力がかかっていたということですね。
赤色部分の地金をそのまま使うとロウ付け箇所が4か所になってしまうので、結局、そこはノコ刃でカットして取り去ってしまいます。
グリーンの長さの地金を足す予定でしたが、ロウ付け箇所が少ない方が丈夫できれいですので、ロウ目を2か所にするために、青色のような10ゲージ分くらいの長いプラチナ地金を足すことにしました。
また、高温ロウを使う方がプラチナの含有量が多く、丈夫で良いです。
お客様の分からないところで人知れず行なう無料の追加作業です。
こういうことは、指輪に対する愛情と使われる方へのちょっとした思いやりでのサービス加工になります。
ご結婚おめでとうございます [マリッジ]
純チタンの結婚指輪ができています [マリッジ]
プラチナマリッジリング 完成しました [フルオーダー]
一個無くなったサファイア [石留]
とても硬いプラチナ指輪 [加工]
**********
昨日アップロードした画像の続きです。
あの後の工程は、S字形に作ったプラチナ棒をふたつにカットして、切り口を2000度くらいに昇温して溶かし付けます。
ロウは使いませんので、ロウ付け、ではなく、とも付け、と言います。
共付けと書きますが、友付けと書く人もいます。
2週間ほど前に北海道の方がプラチナリングの相談メールをしてこられましたが、その時にこの画像があれば分かりやすかったですね。
本体同士を溶かし付けますので、切断面はありません。
上手にするには初級中級クラスの方には少しハードルの高い技ですが、きれいにできるとなかなか値打ちがありますよ。
これを金鎚で何度も硬く叩き締めながら目的の指輪サイズにします。
最後にはヘラでさらに地金を硬化させますので、私が手作りするプラチナリングは、普通のプラチナリングの2倍位の硬さがあります。
キャストや削り出しで作る一般的なプラチナリングよりもはるかに硬く、ハードプラチナのように丈夫に作っています。
継ぎ目が無く、日本刀のように叩き締めて造る数少ないリングです。
ワクワクしながら作業します。
昨日アップロードした画像の続きです。
あの後の工程は、S字形に作ったプラチナ棒をふたつにカットして、切り口を2000度くらいに昇温して溶かし付けます。
ロウは使いませんので、ロウ付け、ではなく、とも付け、と言います。
共付けと書きますが、友付けと書く人もいます。
2週間ほど前に北海道の方がプラチナリングの相談メールをしてこられましたが、その時にこの画像があれば分かりやすかったですね。
本体同士を溶かし付けますので、切断面はありません。
上手にするには初級中級クラスの方には少しハードルの高い技ですが、きれいにできるとなかなか値打ちがありますよ。
これを金鎚で何度も硬く叩き締めながら目的の指輪サイズにします。
最後にはヘラでさらに地金を硬化させますので、私が手作りするプラチナリングは、普通のプラチナリングの2倍位の硬さがあります。
キャストや削り出しで作る一般的なプラチナリングよりもはるかに硬く、ハードプラチナのように丈夫に作っています。
継ぎ目が無く、日本刀のように叩き締めて造る数少ないリングです。
ワクワクしながら作業します。
同じ素材でマリッジリング [フルオーダー]
赤黒いK18ネックレスを元の色に [加工]
**********
上がお預かりした時の写真で、下が磨き仕上げをした今のお品の写真です。
初めは真上から、今回はやや斜めからの撮影になってしまいましたが、背景も撮影場所も同じです。
撮影日と撮影時間は違っています。
K18地金が赤黒くなって照りがなくなっていましたので、南洋真珠以外のネックレスを酸で処理してサビを取り除いてから、手作業で細部まで光沢磨きをしました。
本来のきれいなゴールド色に戻って素晴らしく輝くようになりました。
ダイヤモンドが入ったプラチナのペンダントヘッドは別の方法で光沢研磨をして、
15ミリあまりの大きさの南洋真珠も照りが戻るように仕上げました。
これで喜んでいただけると思います。
青と白のコントラストの美しいリング [サイズ直し]
ピンクトルマリンで [加工]
**********
お客様お手持ちの一辺が1センチ近くのトリリアントタイプのピンクトルマリンで、ペンダントヘッドを作るご依頼をいただきました。
ティファニータイプの石座で爪を小さくしてとのご希望です。
ご注文はプラチナでの制作です。
細すぎると強度の点で心配がでてきますので、ご相談を受けているときには、本体はしっかり作って3本の爪の見え方を小さくなるように工夫しよう、と思いました。
下部を絞りすぎると裏の尖ったキュレット先が胸に触れ、テーブル面が正面を向かなくなりますから、少しだけにします、とお話ししました。
が、今になって、もしかしたら、3本爪ではなく6本爪の意味でおっしゃられたのかな、と思いました。
遠慮がちな女性です。
日中に確認のご連絡をしたいと思います。
バチカン部分にはダイヤモンドをあしらい、お洒落なジュエリーになる予定です。
お客様お手持ちの一辺が1センチ近くのトリリアントタイプのピンクトルマリンで、ペンダントヘッドを作るご依頼をいただきました。
ティファニータイプの石座で爪を小さくしてとのご希望です。
ご注文はプラチナでの制作です。
細すぎると強度の点で心配がでてきますので、ご相談を受けているときには、本体はしっかり作って3本の爪の見え方を小さくなるように工夫しよう、と思いました。
下部を絞りすぎると裏の尖ったキュレット先が胸に触れ、テーブル面が正面を向かなくなりますから、少しだけにします、とお話ししました。
が、今になって、もしかしたら、3本爪ではなく6本爪の意味でおっしゃられたのかな、と思いました。
遠慮がちな女性です。
日中に確認のご連絡をしたいと思います。
バチカン部分にはダイヤモンドをあしらい、お洒落なジュエリーになる予定です。
しっかりキヘイネックレス [メンテナンス]
ペキニエ 再び [時計]
イギリスのアンティークジュエリー [サイズ直し]
**********
K15のリングです。
625の刻印があります。
今では珍しいですね。
5種類もの刻印が打ってありますので、サイズ直しスペースが適度な位置にはありません。
肩部に近いところでカットとロウ付けをすることにしました。
サイズを小さくします。
表側には熱や酸に弱い真珠や宝石が入っていますので、ロウ付け箇所に近い5個の宝石を外しました。
中心に付いているダイヤモンド原石はそのままにしています。
ノコ刃でカットする位置は刻印から1.3ミリのところです。
ロウ付け時にロウが横に流れると、刻印が埋まってしまいます。
充分に注意して作業し、表側と内側をうまくロウ付けできました。
宝石が入っている上部は形を変えることができませんので、全体は楕円形に近くなりました。
きれいに磨いて全部の宝石を元どおりに石留めしなおして完成しました。
せっかくの貴重なアンティークジュエリーなのに、宝石を外したり形を変えたりしてはダメでしょ、という意見もおありでしょうが、なにぶんリングというものは触らずに飾っておくというものではなく、身につけて楽しむ、ということが大目的ですので、貴重品でもサイズ直しをしてもいいのです。
持ち主が望まれるのですからそうすべきなのです。
また、100年も昔の接着剤が付いているならば、すでに劣化してしまっていて、そのまま使っていると割と早いめにいつの間にか宝石が外れて落ちて無くなってしまった、ということも起こります。
絵画のように触れずに壁に飾って眺めて過ごす、というものではありませんので、これで正解です。
お待たせいたしました。
K15のリングです。
625の刻印があります。
今では珍しいですね。
5種類もの刻印が打ってありますので、サイズ直しスペースが適度な位置にはありません。
肩部に近いところでカットとロウ付けをすることにしました。
サイズを小さくします。
表側には熱や酸に弱い真珠や宝石が入っていますので、ロウ付け箇所に近い5個の宝石を外しました。
中心に付いているダイヤモンド原石はそのままにしています。
ノコ刃でカットする位置は刻印から1.3ミリのところです。
ロウ付け時にロウが横に流れると、刻印が埋まってしまいます。
充分に注意して作業し、表側と内側をうまくロウ付けできました。
宝石が入っている上部は形を変えることができませんので、全体は楕円形に近くなりました。
きれいに磨いて全部の宝石を元どおりに石留めしなおして完成しました。
せっかくの貴重なアンティークジュエリーなのに、宝石を外したり形を変えたりしてはダメでしょ、という意見もおありでしょうが、なにぶんリングというものは触らずに飾っておくというものではなく、身につけて楽しむ、ということが大目的ですので、貴重品でもサイズ直しをしてもいいのです。
持ち主が望まれるのですからそうすべきなのです。
また、100年も昔の接着剤が付いているならば、すでに劣化してしまっていて、そのまま使っていると割と早いめにいつの間にか宝石が外れて落ちて無くなってしまった、ということも起こります。
絵画のように触れずに壁に飾って眺めて過ごす、というものではありませんので、これで正解です。
お待たせいたしました。
素材を鍛造 チタンリング [加工]
大きな爪から着けやすいデザインに [マリッジ]
硬くて起きない… [拡大]
**********
これはなんでしょう?
これは、ジュエリーの爪を起こして宝石を外そうとする過程の画像です。
プラチナと宝石の隙間に工具を挿し入れて、宝石に密着しているプラチナ爪を起こそうとするのですが、隙間が狭くてしかもどうしたことか爪地金がとても硬いので、まったく宝石を外すことができません。
そこで、石にダメージを与えないうちに別の方法を選択しました。
爪幅は約1ミリで長さが2ミリあまりです。
どうしているところかと言いますと、右の画像では
爪の根元の途中まで糸ノコで切れ目を入れています。
糸ノコの刃の厚さは約0.3ミリです。
ノコ刃で切断ギリギリのところまでのプラチナ地金を取り去ってしまえば、あとは人差し指の爪を使ってでも起こすことができます。
宝石との隙間が開き、ノコ刃で取り去った地金のところは三角形の空間になりました。
最後の画像は、プラチナ爪をまっすぐに戻してから、0.3ミリの隙間に0.3ミリ厚さのプラチナ地金を挟み込んでロウ付けして、ヤスリで少し形を整え始めたところです。
予定外のことがありますと、こんな感じで加工を進めていくこともあります。
これはなんでしょう?
これは、ジュエリーの爪を起こして宝石を外そうとする過程の画像です。
プラチナと宝石の隙間に工具を挿し入れて、宝石に密着しているプラチナ爪を起こそうとするのですが、隙間が狭くてしかもどうしたことか爪地金がとても硬いので、まったく宝石を外すことができません。
そこで、石にダメージを与えないうちに別の方法を選択しました。
爪幅は約1ミリで長さが2ミリあまりです。
どうしているところかと言いますと、右の画像では
爪の根元の途中まで糸ノコで切れ目を入れています。
糸ノコの刃の厚さは約0.3ミリです。
ノコ刃で切断ギリギリのところまでのプラチナ地金を取り去ってしまえば、あとは人差し指の爪を使ってでも起こすことができます。
宝石との隙間が開き、ノコ刃で取り去った地金のところは三角形の空間になりました。
最後の画像は、プラチナ爪をまっすぐに戻してから、0.3ミリの隙間に0.3ミリ厚さのプラチナ地金を挟み込んでロウ付けして、ヤスリで少し形を整え始めたところです。
予定外のことがありますと、こんな感じで加工を進めていくこともあります。