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シルバーアンティークリング [ロウ付け]

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アンティークリングの下部が切れているので、と、ロウ付け加工するご依頼をいただいていました。

真ん中のオニキスのように見える黒い石を子細に確かめてみると、指の爪で押しても少し窪む感じの樹脂のようです。
100年近く昔のイギリスでは、どんな素材が選ばれていたのでしょうか?

お風呂の湯の温度くらいに温まってくると幾分柔らかくなることが分かりました。

銀地金は指輪全体に熱が行き渡らないとロウが流れてくれないので、宝石である樹脂を燃やさないでロウ付けすることにはかなりの困難が伴います。

ですので、天地左右の方向で言いますと、天位置にある宝石に昇温のダメージを与えないように、腕の左右の位置で放熱をさせる工夫を施してから、地位置で慎重にロウ付けをしました。

銀ロウも、高すぎず低すぎず、流れやすさ流れにくさを考慮して選び、700度くらいで融かしてリング腕の内側と外側からロウ付けをしました。

盛り上がったロウはヤスリで削り、キサゲ加工して、研磨仕上げを施しました。

左上の画像がお預かりした時に写したもので、右下の画像がノーダメージでロウ付けを完了したシルバーのアンティークリングです。

宝石のついたシルバージュエリーをロウ付け加工することは、技術的に無理な場合が多いですのでご相談をいただいた時にお断りすることもあるのですが、これは非常に上手く加工できて、安堵しました。
よかった。



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