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鎚目のこと [雑学]

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これは平打ちリング、つまり、円柱のパイプ状のリング表面を平らな金鎚で叩いた時の鎚目跡です。
円柱曲面を平面の鎚で打つと、出来る模様も平面になります。

同じく、球の表面を平らな金鎚で叩くと、平面の模様ができます。
甲丸リングに鎚目をつけるのと同じ感じです。

平らな金属板を平らな金鎚で叩くときれいな鎚目跡は付きませんので、きれいな鎚目をつけたい場合は虫めがねの凸レンズのように少し膨らんだ曲面の金鎚で叩きます。
この場合は丸く窪んだ鎚目跡がつきます。

リングに鎚目をつける時は、凸レンズ状の金鎚を使い分けて模様をつけます。

きれいに見えるようにするには、大きさを揃えたり、位置を均等にしたり、深さを均質にしたりしますが、一部分に小さな三角形があってもきれいです。

また、6角形や5角形や4角形3角形をランダムに配置してもきれいです。
これは、打つ位置や打つ順番を考慮して、計算を済ませた上で制作を進めます。
考えずに適当に打つと失敗作に見えることがあります。

また、金鎚で直接地金を叩くのではなく、タガネの先に膨らみをつけて反対側を金鎚で叩き、それで模様をつける方法もあります。

地金を凹ませるとその分の地金が横へはみ出しますので、だんだん指輪幅が広くなります。
何度も叩くと厚さも薄くなっていきます。
また、指輪サイズも少しずつ大きくなっていきます。
そして、地金がだんだん硬く絞まってきます。
注文品のサイズや幅や厚さが決まっている指輪を作る時は、事前にその分を計算に入れてから制作を始めます。



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