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四角いダイヤモンドリングを [サイズ直し]

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リングの真横までダイヤモンドが入ったデザインです。

普通の立爪リングに比べると、サイズをお直しする位置の断面積が4倍くらいあります。
また、ダイヤモンドまでの距離は半分くらいです。

ロウ付けする時、昇温にかかる時間は普通の4倍で、ダイヤモンドに熱が回っていく時間は普通の半分です。もたもたしているとダイヤモンドに1000度の熱が回ってダメージが大きくなりますので、結局8倍の速さで作業を終了させなければなりません。

普通のサイズ直しならロウ付け作業を8秒で完了させるとするならば、このような太い腕のリングの場合は1秒で完了させなければダイヤモンドが熱のダメージを受ける、ということになります。
1秒で完了させることは無理です。

そこで、このようなデザインの指輪を扱う時はかなりハードルが高い加工作業になりますので、工夫が必要です。

ダイヤモンドを外してしまってプラチナだけにしてから炎を当てて昇温して、ロウ付け終了後に再度ダイヤモンドの石留め加工をする、という方法もあります。

ダイヤモンド部分だけを水に浸けて、空中に出したところをロウ付け加工するという方法も思いつきます。
が、現実には、水の上の1センチ離れたところが1000度になればプラチナを伝った熱で水は沸騰し、跳ねる水滴や水蒸気などに邪魔をされて、ロウ付けを上手く完了させることはかなり困難です。

それでも受注品はいろいろな工夫をしてきれいにサイズ直しを完了させます。

これは手作りのプラチナリングで、真ん中のダイヤモンドが3カラット以上あります。

カットしたリングの間に地金を挟んで、ロウ付けして、ヤスリで形を整えたところまでを並べた画像をご紹介しました。



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