軸の抜けたボールチェーン [拡大]
カット面のついたプラチナのボールチェーンのお直しです。
使えるように繋ぐ方法はいくつかあるのですが、穴が大きくなっていない場合は、抜けてしまっていた軸を差し込んでからボールをしっかりと閉じてあげれば一応出来上がりです。でも、またすぐにボールが開いて軸が抜けてしまうことが多いですのでロウ付けをすることになります。
ロウ付けの位置はケースバイケースなのですが、穴にはロウを流さずにボールの表面にロウを流して合わせ目だけを固着する場合と、穴と片方の軸だけを固着してしまう場合と、ボール同士を固着する場合とがあります。ボールの直径は0.6ミリとか0.8ミリとかです。
修理の依頼がけっこう多いですので、10年以上前からよく思うのですが、マシンがチェーンを作った後にレーザーでボールの合わせ目の真ん中を一か所溶かしつけることをすればボールの口が開かなくなります。
もっといいのは、ボールの穴のすぐ脇の合わせ目を2か所、左右ともレーザーで点で溶接するようにすれば口が開かず完璧です。見た目もきれいですし。
でも、機械代金がアップすればマシンチェーンの代金に影響しますから、やはり難しいのでしょうか…?
全部のボールを溶接すると1本のネックレスで千か所位は作業が増えますので大変かもしれませんね。
やはり、今まで通りのボールチェーンで、口が開いて切れたら修理に、という時代が続くのかもしれませんね。