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繊細なブレスレット 続き [修理]

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ようやく出来上がったブレスレットの修理箇所をきれいに磨いて、超音波洗浄段階に入りました。

左上画像の長めの赤い印しのあたりで洗浄が終わり液から出して確認してみると、までとは別の所のダイヤモンドが2個無くなっていました。

1秒間に20.000回以上動く超音波の振動で外れたのですね。

よく見ると別の所の可動部分も外れていました。
黄色い印しを付けました。

また新たな振り出しの始まりです。

超音波洗浄槽の底からダイヤモンドを探し出して、石留めをしました。

ここの可動部が外れたのは片側だけで、原因はロウ枯れのようです。

これの場合は、U形のパーツを作り直すことをしないで、そのまま組み込んで、すぐ横で直接ロウ付けをすることにしました。

L形の角に小さなロウを置いて、直接火で炙ってロウ付けしています。

このような場所も、予定より0.2ミリでも横にロウがズレて流れると、可動部分が固着してしまって失敗です。

緊張の瞬間を無事通過して、上手く口ウ付け作業出来ました。

でも、よく見ると、地金のすぐ横にヒビが入ってきていることに気がつきました。

昇温でヒビが出来たのか、もともとほぼヒビが出来ていたのか、原因は分かりませんが、とにかくここもロウ付け修理をしなければなりません。

0.3ミリから0.5ミリ位の地金厚さで繊細に作ってある所もあるブレスレットですので、本体を溶かさないように注意深く作業します。

左下の写真はロウ付けした箇所を撮ったものですが、ピントが合っていなくてなんだかよくわからない画像になってしまいましたが、ここも上手くロウ付け出来ました。

あとは余分にはみ出たロウをヤスリできれいに削り取って、磨き仕上げをして、洗浄して、ロジウム加工を施して、完成です。

繊細なダイヤモンドブレスレットがまた元どおりにお使いいただけます。



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ブレスレット 続き [修理]

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左上の赤い印しの部分は、ダイヤモンドを用意して入れたところです。

直径1.0ミリから1.1ミリ位の大きさが入る穴が開いていました。
すでに倒してあるダイヤモンドを押さえる爪の大きさが0.2〜0.3ミリ位なので、起こし直すのも大変です。
金属疲労していて折れてしまうとさらに難工事になります。

0.05ミリでも寸法が合わないと入りませんし、カットが厚いと爪が掛かりませんし薄いと穴の奥へ沈んでしまいます。

無事ダイヤモンドが入りました。

ここからが本番です。

可動部に残るUのパーツをカットして、きれいにヤスリがけして、初めに作ってあったと予想できる形に左右共を加工します。

Uパーツと同じ直径の0.6ミリ丸線を2本作って、ロウを置き、しっかりとロウ付けします。
本体は0.3〜0.5ミリ位の厚さで繊細に作ってありますので、ロウ付け温度を間違うとブレスレット自体があっという間に溶けてしまいますので注意を要します。

左右に上手く付けることが出来ると、本体同士を突き合わせて、丸線を曲げ、スムーズに動くように隙間を微調節してしっかりと組み合わせます。

曲げた先をカットして、本体にロウ付けします。

ロウが予定した所より0.1ミリでも横へ流れると、可動部が固着して失敗です。
そうなると本体から作り直さないとダメですので、一度きりの緊張の瞬間です。

左右共上手く作業出来ました。よかった。

……。




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