プラチナをヘラ磨き [拡大]
すでに二つに割れている宝石が伏せ込まれて落ちないで上部についているので、木槌は使えなくて、超音波洗浄もできなくて、機械の振動も与えられなくて、それでも指輪をきれいにして欲しい、とのご依頼です。
まず、ぬるま湯に長い時間浸けて汚れを柔らかくしてからブラシ洗いをしました。
プラチナ表面には小傷や深い傷が付いていて、その中に砂埃などがまだ詰まって残っているはずです。
宝石部分を指で押さえて、ほんの一瞬だけ指輪下部の宝石以外の三分のニくらいを超音波洗浄します。
あとは、宝石に力が加わらないように気をつけながら、ヘラで擦って小傷をつぶしていきます。
指輪全体の小傷を無くすにはかなり時間がかかります。
ヘラを握って前後に動かす指も痛くなります。
艶消し状態が少し光り始めて、さらに磨いてプラチナ表面にカメラのレンズが写るようになってきました。
でも表面が凸凹ですので、さらに磨きをかけて平らな鏡面にまで持っていきます。
割れやすい宝石がついているジュエリーを磨き上げるのは、大変な作業になります。
時間と根気とテクニックが必要です。
シェルカメオ無事完成 [修理]
鏡の反射でよく分かりませんが [リフォーム]
ダイヤモンドピアスできました [石留]
プラチナ枠のダイヤモンドのピアスができました。
パイプ状の4本爪シャトンからティファニー風6本爪のシャトンに載せ替えるために、ダイヤモンドが欠けないように注意深く爪を起こして、2個ともダイヤモンドを外します。
6本爪の丸いタイプのピアス座にダイヤモンドのテーブル面が歪まないように置いて、対角線の位置同士の爪を少しずつ倒していきます。
ダイヤモンドのクラウン部分ファセットカット面とプラチナ爪を密着させて、ダイヤモンドをしっかりと石留めします。
爪の頭は0.8ミリ位の幅ですので、注意深くヤスリで6つの形を揃えます。
この段階でダイヤモンドのガードルより上の地金に余裕があるときは、爪の形は三角形にでも紡錘形にも丸でもお好みの形にできます。
柔らかいイメージにヤスリ掛けできると、ヘラでプラチナに艶を出してから、バフで磨きます。
バフ途中は研磨材が詰まって真っ黒です。
きれいに磨ければ、洗浄して完成させていきます。