幅0.6ミリのプラチナベネチアンネックレスを [ロウ付け]
直径1.5ミリ位の丸カンとベネチアンネックレスの端のロウ付けが外れてしまっています。
普通の手順としては、側にある丸カン同士がうっかりとくっ付いてロウ付けされてしまわないように、先に大きいアジャスタ丸カンのロウ目部分をカットして、右側の小さな丸カンを外します。
その場合はロウ付け箇所が2か所になります。
これはプラチナのチェーンですので、作業中に溶けてしまうことはまずありませんし、ロジウムメッキの必要もありませんし、コンディションも万全なので、そのままロウ付けすることにしました。
ロウ付け箇所にフラックスを塗って、小さなロウを置いて、炎を極小に絞って注意深くロウ付けします。
0.5ミリも左側にロウが流れると丸カン同士が固着してしまって失敗です。
何があっても、そうなってはなりません。
うまくロウ付けできましたので、このあとはロウ目や0.6ミリのチェーン全体を研摩仕上げして完成させます。
ブルガリのネックレスを [ロウ付け]
ストーンカメオのパーツが付きました [ロウ付け]
あのあと、低温のロウを置いて枕をきれいにロウ付けできました。
こういったパーツをロウ付けする時は、高温ロウを使うと薄い本体やパーツが溶けてしまうという心配と、鈍ってしまうという心配もありますので、低いめの温度で溶けるロウを使うことが多いです。
また、元々使われている金ロウの融点が不明ですので、もし低融点のロウを元から使ってあった場合は、それより低い温度のロウを使わないと、高温のロウが溶ける前に枠の固定箇所がバラバラになってしまったりすることもあったりします。
これで、0.3×2.0ミリから、ほぼ1.0×2.0ミリくらいの広い面積でロウ付けできましたので、安心です。
あと、反対側の風車パーツが0.3ミリ幅の枠の縁にくっついたままで、いずれ折れて取れてしまうこれが心配ですので、予定外ですが補強修理することにします。
お預かりする時に、こちらも修理しますか?と質問していれば、Yes・No の返事をもらえていて、気を揉む必要も無かったのですが、やはりこのまま放置することは気になります。
K18チェーンの端に [ロウ付け]
K18爪を補強 [ロウ付け]
アズキチェーンの丸カンを [ロウ付け]
シェルカメオブローチの [ロウ付け]
シェルカメオブローチの金具下部がゴールドの枠から外れていますので、直りますか? とのご相談です。
きれいにお直しして、また使えるように元どおりにできます。
ご安心ください。
イタリアの大きな手彫りシェルカメオですので、修理時に大切なことは、K18イエローゴールド枠からカメオを外す時にシェルを割らないことが大事で、次は枠に付いている爪を折らない、ということです。
爪は薄く短いK18地金を狭い面積でロウ付けしてありますので、起こす時に力がかかるとポコンともぎ取れてしまうことがあります。シェルを留める初めの時に地金を一度曲げてありますので、すでに加工硬化していて余計に折れやすくなっています。
シェルカメオを外すところを無事クリアできますと、ゴールド地金を溶かさないように金具台座を枠にロウ付けします。
上手にくっつけることができましたら、もう片方のロウ付けの具合も確認して、次は磨き工程に入ります。
きれいに磨けましたら、再度爪を倒してシェルを割らないようにきれいに枠に留めます。
ここのどこかで爪が1本でも折れると、また全体の爪を起こして折れた爪のロウ付け修理の工程に入ることになります。
曲げ伸ばしが繰り返されていますので、余計に地金が金属疲労していて折れやすくなります。
この循環に入らないように、細心の注意を払って修理作業をします。
大丈夫です。
折れているジュエリー [ロウ付け]
10ミリ本真珠ロングネックレスできました [ロウ付け]
ロング本真珠ネックレスのプラチナ金具を [ロウ付け]
コンビリングのサイズ直し [ロウ付け]
プラチナとゴールドのコンビリングのサイズ縮めのご依頼です。
地金の伸び率や収縮率が違うコンビリングは、電話でお問い合わせ頂いた場合は実際のデザインが分かりませんのでお断りする場合が多いですが、今回は実物を拝見しましたのでお受けしました。
デザインを考慮しながら不要部分をカットします。
隙間があればヤスリで削ってカット面を擦り合わせます。
プラチナロウを使うと融点の低いゴールド本体が溶けてしまいますので、内側からK14ゴールドロウでロウ付けしました。
炎を当てたのでK18地金が酸化して黒くなっています。
昇温するとねじれて隙間がずれるようになることが多いのですが、うまくきれいに出来ました。
ヤスリで余分なロウを削ります。
このあとは丁寧に形を整えて、ヘラを当てて、磨いて完成させていきます。
K18ウォッチバンド修理 [ロウ付け]
ボールチェーンの修理 [ロウ付け]
ボールチェーンが切れたので、お直しのご依頼です。
切れたというよりもボールから軸が抜けたので、修理の方法はいくつかあります。
一番理想的なのはロウ付けしないで元のように元の穴にはめ込むことなのですが、一度抜けて大きく拡がっていますので、はめ込んでもそのままの状態ではまた抜けます。
穴をかしめて硬く硬化させるとよいのですが、穴の周囲の地金が薄く尖らせた唇のようになってしまっていますので、強度の点で少し難があります。
二番めはコマが動くように上手くロウ付けすることです。細いネックレスの場合はロウが横に流れてふたコマが固着してしまう場合が多いのでテクニックが必要です。
また、レーザーで狭い隙間の微妙な所を溶接すれば修理出来ますが、上手く作業出来ていないと、また抜けてしまうことがあるようです。
三番めは、隣同士のコマとコマをロウ付けで完全にくっ付けてしまうことです。
軸のスペース分を開けて自然な間隔でロウ付けする時と、ボール同士を直接くっ付けてロウ付けする場合があります。
これは二番めの方法の失敗作みたいですが、元からこの方法を選択しているのですから、気持ちとしても実際としても出来映えは成功しているとご理解ください。
今回のこのK18ボールチェーンのロウ付けは、ボールの片方だけに極小のロウを置いて、片方の棒とボールだけを固着させています。
青印しのほうが動くコマで、赤い印しのほうがロウ付けしているコマです。
チェーンは元どおりにスムーズに自由に動きます。
大成功。
0.7ミリ幅くらいのボールチェーンでは難しいですが、1.7ミリくらいの大きさですので余裕でした。
南洋パールブローチの軸を [ロウ付け]
ロープ状のネックレス直りました [ロウ付け]
制作三昧の日曜日 [ロウ付け]
南洋真珠ペンダント修理 [ロウ付け]
加工の繰り返し [ロウ付け]
CHANELネックレスメンテナンス [ロウ付け]
目の詰まったチェーンのお直し [ロウ付け]
帯留めの爪を長くします [ロウ付け]
なぜか短くなってしまって宝石にかかっていない爪がありますので、長くします。
素材を用意して、断面が長方形の細い棒を作ります。
明治か大正時代か分かりませんが古い時代に作られたものらしく、爪は本体と同じ板地金からていねいに切り出されて一体化したものでした。
短い爪を切り取ってしまって、新しい爪を裏座の側面にロウ付けしても、接合面積が狭くて強度が弱いです。
爪の根元は金属疲労しているわけでもなくヒビも無くこのまま使えますので、先のほうだけを叩き拡げてそこに爪になる新しい棒をロウ付けします。根元と同じく接合面も丈夫です。
根元は触らないで、先へ行くほど薄くなるように金鎚で形作ります。
6ミリ長くらいの棒をきれいにロウ付けできると、あとはヤスリで形を整えて、磨きます。
曲げる部分は先の1〜1.5ミリあたりですので、ロウの流れているところは曲げには無関係です。
ガラス化したフラックス [ロウ付け]
ベネチアンネックレスの修理 [ロウ付け]
切れたキヘイネックレスの修理は [ロウ付け]
K18喜平ネックレスが切れて修理のご依頼です。
アジャスタ丸カンの隣でロウ付けが外れてしまっています。
キヘイネックレスのコマをロウ付けしようとすると、アジャスタカンとくっついてしまいますので、困ります。
このような時はチェーンのコマをロウ付け修理するのではなく、アジャスタのほうをロウ付けします。
切れたひとコマは諦めて、アジャスタカンをカットして、そこからチェーンの端を通して、また元どおりにアジャスタカンをロウ付けします。
磨いて完成です。
このほうが安く早くできます。
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パイプのフープピアスを [ロウ付け]
フープピアスが真ん中から折れています。
中空で、K18地金の厚さは0.2ミリもありません。
一部分は曲がって膨れています。
まずは、凸状に飛び出た個所を押さえて均します。
凹状にしてしまうと始末に困りますのでそーっと作業します。
捻じれないように位置を決めて、ロウ付けします。
薄いので少しでも温度を上げすぎると本体が溶けます。
注意深く炎を当てます。
うまくロウ付けしてから、盛り上がったロウを軽くヤスリがけします。
厚さがもともとありませんので、微細な目のヤスリを使って、ロウ以外は削りません。
少しでも力を入れすぎると穴があきます。
先に円形の内側を磨きました。
外側もそっと磨いて、この後は全体を丁寧に艶出し研磨します。
一分間に3000回転くらいしているバフの布に絡まると、手からもぎ取られて研磨機のあちこちにぶつかりピアスはグチャグチャになります。
そうならないように細心の注意をはらいながら磨きます。
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