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巣を埋めました [修理]

上の2枚が巣を叩いたところ、下がこすったところです。
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微細な穴がスポンジのようにあいてザラザラしたした部分を「バチバチ」でたたきます。

「バチバチ」というのは、手作りの巣を埋める工具です。
「つ」の字形に曲げた金属をリューターの先に装着して、回転させて地金の巣を叩きます。
地金がつぶれて巣がふさがります。
バチバチと音がするから「バチバチ」と呼称するのですが、30年以上前からそう言っていて、それ以外のネーミングは口にしたことはありません。

下の画像は、凸凹になった巣部分を、今度はドラム形の「バチバチ」で撫でるように叩いたところです。
かなり滑らかになりました。

ドラム形のバチバチは既製品にもありますが、昔手作りしたものを今でも使っています。
キャスト品を修理する時の必需品です。

このあと、手作業のヘラで丁寧にこすってもっと滑らかに仕上げてから、バフ研磨します。



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金色が赤くなった理由 [メンテナンス]

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光沢仕上げをするとはっきりと現れてきました。
判りやすいように茶色っぽい机のところで撮影しました。
白くなっているところがスです。

金色が赤黒く変色してしまった原因はこの巣です。
金メッキの下の銀成分や銅成分などが汗や排気ガスなどで錆びて、目には見えなかった微小な巣の穴から表面に姿を現したのです。

このままではいくら分厚く純金メッキをしても、しばらくすると以前と同じようにまた錆が浮いてきて変色しますので、それを防御するためにこの部分にできるだけのことをします。

つまり、巣を潰します。
地金のキメを細かくして、スの穴をふさぎます。

今から車に乗りますので、続きは次回アップロードします。



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真珠枠に芯立て [ロウ付け]

ゴールデンパールの指輪枠側です。
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破断面が盛り上がったようになっています。
キャスト枠ですので細かい巣があったのかもしれません。
ちょうどこの山に穴を開けて、心棒を立てます。

ガイド穴を開けて、中心部に垂直に心棒が入る直径の穴を開けます。
深さは下に突き抜けない程度の1ミリあまりです。

線引き板を通して硬く作った丸線をはめ込みます。
しっかりとロウ付けして、完了です。

あとは磨いて、厚く純金仕上げをします。




タグ:ロウ付け
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指に伝わる感触で穴を開けます [メンテナンス]

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心棒がねじ切れていますので、破断面の中心に小さなガイド穴を開けて、そこからドリルで深く大きく心棒地金だけを削り取るように穴を広げていきます。

どうせ接着剤で塞いで見えないんだから、と横にもうひとつ穴を開けてはいけません。
真珠が可哀そうです。
真珠を傷つける穴は最小限にしましょう。

心棒の直径は1ミリと予想しましたので、初めは0.6ミリのドリルで0.5ミリの深さとか、0.8ミリの深さとか、心棒の入っている方向を探りながら穴を深くしていきます。
角度が0.5度でも違えば失敗です。
慣れれば地金の削れる感触で穴の方向が分かりますので、はっきりと奥が認識できたら、あとは真珠を削らないで真っ直ぐに地金だけを削って、0.7ミリ、0.8ミリ、0.9ミリとドリルを太くして、穴も2ミリ、3ミリ、4ミリ、5ミリと深くしていきます。

0.9ミリの穴を開けると、真珠との隙間に残った地金は0.05ミリの厚さです。
それはピンセットで挟んで掻き出し掃除します。

再びきれいに穴を開けることができましたので、ダメージゼロで真珠が元通りになりました。
よかったよかった。



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チタンペンダント2種 [フルオーダー]

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ふたつを一緒に着けるチタンのペンダントです。
フルオーダーでようやく完成することができました。
日にちが気になっていて珍しく気持ちのどこかが焦っていましたが、本日無事きれいにできあがりました。

まだご注文いただいている品が手付かずのもありますので、はりきって参ります。



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チタンにダイヤモンド [石留]

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チタンペンダントの縁にダイヤモンドを彫り込みました。

あとは、仕上げ磨きをして完成です。


タグ:彫り込み
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色が変わりました [ロウ付け]

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こんな感じに丸棒をロウ付けしました。

指輪は変色してしまいましたので、磨いてきれいにします。

右の画像はロウ付け直後で、まだフラックスがガラス化して固着しています。

ゴールデンパールから芯を取り去る時に途中の写真を撮っていますので、またアップロードします。

今夜は、おやすみなさい。


タグ:フラックス
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プラチナ ブラックオパールリング [サイズ直し]

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リング下部をカットして必要寸法を広げました。
このリングも丸くはならないデザインです。

左の画像の時、指輪の肩より上の地金を動かすと、石が割れます。
サイズ棒に通して大きく広げると、石座や爪の位置が動いてオパールに力がかかり、硬くはないオパールが割れる可能性は非常に大です。
腕の切り口を持って左右にねじると、石座の形が変わって中石に力がかかり、オパールは割れます。
腕を丸くしようと芯金に突っこんで、腕を木槌でコンコン叩くと、振動でオパールが割れます。

では、初めに4本の爪を起こしてオパールを外してからサイズ直しをすればいいではないか、とお気づきの方もあろうかと思いますが…、それがダメなんです。

もっと小さい宝石の場合はそれも有効なのですが、ここまで大きいと、石を外して安心して芯金に突っこんできれいに指輪をまん丸にしてしまうと、一番地金の薄そうなオパールの中石座が細長く歪んでしまいます。
両肩のダイヤモンドが入っている部分の地金が一番厚くてしっかりしているんです。
0.5ミリでも縦長に形が変わってしまうと、もう別の宝石のための石枠になってしまいますので、オパールを外す選択はしませんでした。

また、オパールはルビーなどに比べると熱に弱いので、ロウ付け時にも細心の注意を払って作業します。オパールの2センチ横は1000度位の熱さになります。オパールをしっかり指ではさんで、リングを伝って熱さが回ってこないうちに短時間で作業します。熱伝導率の低いプラチナだから可能なことです。素材がシルバーの場合だと、オパールも指も焼けてしまって、無理です。

中の画像は、必要地金をはさんだところ。まだロウ付けはしていません。

右の画像は、ロウ付けもヤスリ作業も終わってキサゲが済んだところ、です。
あとは指輪枠の表面研磨です。

大きくてきれいなブラックオパール、魅力的でございます。



タグ:オパール
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金色のパールの心棒が… [メンテナンス]

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ゴールデンパールのリング枠をきれいに仕上げるために、真珠を外しました。

よく見ると、穴に入っていた棒がありません。
接着剤を弱らせてから回し抜いたはずでしたが、ネジ切れています。

原因は、接着剤が弱り切っていなかったか、心棒の根元にキズがあったか、心棒がすでに回されていたか、穴と心棒の直径がピッタリ同じで食い込んでしまっていたか、などが考えられます。

いずれにしても、真珠の中に残ってしまっている心棒を抜くか削り取るかしないとダメです。
指輪にロウ付けして心棒を立てないとダメです。

これはシルバーに純金メッキをしてある品ですので、ロウ付けの熱で指輪は真っ黒になります。
ですので、しっかりきれいに磨いてから純金メッキを厚く施し直します。

見積もりには予定していなかった作業が大幅に増えますが、ずいぶんお世話になっているかたですし、黙ってサービス。

もう少しお時間をくださいね。


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ピンクゴールド ピンクサファイア リング [サイズ直し]

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指なじみ部分がV字形になっていて、サイズ棒に通すと実際は何号になっているのか余計にわからなくなるお洒落なデザインのリングです。

リングゲージとピンクゴールドの指輪を何度も交互に自分の指にはめて大きさを感覚で測りました。

ピンクサファイアやピンクトルマリンやローズクオーツやダイヤモンドのたくさん入った素敵なデザインで、サイズを大きくしましたので縦長になりました。

このあときれいに磨いて完成です。


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タヒチ真珠ルースがペンダントに [ジュエリー]

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タヒチパールがペンダントトップになりました。

金具が付いていない場合には、タヒチパールは貴重できれいな宝石、です。
金具が付いてペンダントトップになると、きれいで素敵な宝飾品になります。

身に着け使って楽しめるジュエリーが完成しました。



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飛行機の小判カン [加工]

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全体を磨きましたので輝くようになりました。

チタンでもプラチナでもシルバーでもゴールドでも、すべて手作業で研磨します。

バレル研磨や電解研磨は作業が早く出来たり一度に大量に研磨出来たりして便利ですが、ここ20数年はひとつずつのジュエリーを肉眼で見ながら磨く箇所を確認しながら磨け具合を調節しながら手磨きしています。
愛情。



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シリコンスライドアジャスター [修理]

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ボールチェーンを追加しロウ付けで長くして、引き輪.プレート.シリコンパーツ.チャームなどを付けました。

大きめの丸いシリコンパーツ部分を指で持って、軽くチェーンを引っ張ると、ネックレスを長くして使ったり短くして使ったり出来ます。
便利ですね。


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チタン結婚指輪 [フルオーダー]

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チタンのマリッジリングです。
お二人で注文に訪れてくださいました。

いつまでもお幸せに。


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もうひとつのバチカン [制作]

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こちらは雫形に作りましたのでシズク環とでも申しましょうか…。
ドリルで穴を開けていた方です。

5.5×8ミリの寸法にしました。
そのほうがバランスがいいんです。
太いチェーンを通すことも出来ます。

時間をみて、磨き仕上げやダイヤモンドのセッティングをします。


タグ:
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飛行機ペンダントの小判カン [制作]

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バチカンというより楕円形のように作りましたので、小判カンです。

4×6の寸法に作りました。

まだ磨き仕上げが残っています。
ルビーも入れようかな…



タグ:小判カン
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長さ調節金具 [修理]

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南洋真珠のネックレスは太くしっかりしたベネチアンタイプですので、付け外しのできるアジャスターをご用意いたしました。

5センチの間で自由に長さを調節出来ますし、また全部を別の喜平タイプなどのネックレスに付けて使うことも可能です。



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バロックゴールデンパール [メンテナンス]

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バロックのゴールデンパールリングをメンテナンスします。

南洋真珠指輪の両肩が赤黒っぽく変色していますので、きれいにします。


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飛行機ペンダント [制作]

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飛行機の形になりました。

これから丸くしていきます。


タグ:飛行機
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ブラックオパール 大きく [サイズ直し]

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オーストラリアのブラックオパールです。
サイズを大きくします。

ぶつけたり落としたりすると欠けたりしますので、注意深くサイズ直しをします。

腕下部をカットしてから、拡げたり縮めたりして石に力がかかると割れたりしますので気をつけなければなりません。
また、ロウ付け時の熱が地金を伝ってオパールに回らないように気をつけなければなりません。
超音波洗浄の振動にも強くありませんので、洗浄液に浸けたまま放置してはいけません。
水洗い後の乾燥も、高温風を当てると乾燥し過ぎてヒビ割れを起こします。

特別に優しく優しく、です。



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タヒチパールでペンダントトップ [加工]

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12ミリ近くのお手持ちタヒチパールです。
シンプルなペンダントトップに加工するご依頼をいただきました。

釘状の突き刺し金具と丸カンとバチカンのワンセットで、チェーンが通る部分を用意します。
パールの穴を金具の芯が入る大きさに加工して、接着すれば完成です。


なぜバチカンと呼ぶかと言いますと、金具の形が三味線のバチの形に似ているから、です。
二等辺三角形で安直ストレートなネーミングに収まっています。
30年前にもそう言っていました。
でも、今の時代、三味線ってなに? バチって? との反応がありそうです。
ギターのピックなら分かりそうですか?
ティアドロップ型もサムピック型も、ちょうど雰囲気がぴったりですね。



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ドリルと糸ノコで [制作]

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板地金を切り抜こうとする時は、先にドリルで貫通穴を開けます。

ボール盤や電動糸鋸を使うわけではなく、手作業ですべてを行いますので、よく狙って板の面に直角に穴を開けて直角に切り抜くことが大切です。

板地金が薄い時は、予定の図案の0.2ミリくらい外側を、厚い場合は0.8ミリくらい外側を糸ノコで切り抜きます。
板が厚い場合は、少しの角度の違いで裏側が図案に食い込むくらいに切り込んでしまうことがありますので、予定ラインよりも余分の幅を多くとります。

腕に自信のあるかたは0.2ミリ外を狙って切っていっても大丈夫。
そのほうが後のヤスリ作業が楽です。

この画像の場合は、0.8ミリほど外側を切り抜いた後、糸ノコでノコ刃を上下させてヤスリ替わりに使いました。
そのほうがヤスリで削るよりもはかどります。


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ダイヤモンドエンゲージリング [マリッジ]

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プラチナマリッジリングとセットになったプラチナエンゲージリングです。

きれいな宝石をご用意できます。

素敵な思い出いろいろ。
未来はお二人で創り上げます。



タグ:セット 未来
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指輪のヒビ割れ [拡大]

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指輪のサイズ直し中に地金にヒビが入ることがあります。
大きくする場合はこのような感じに、小さくする場合は外側に。

普通は、ジュエリーに使用する地金には延展性がありますので、微妙に伸びたり縮んだりして力を分散しながら形を変えてくれます。
が、時々、伸びる気持ちのほとんど無い地金に出会うことがあります。
赤金っぽい地金やピンクゴールドの合金に多いです。

このような場合は、ヒビの部分をそっと静かにロウ付けをしてあげます。

サイズ直しが済んでしまうと、もう地金を曲げ伸ばしすることはありませんので、大丈夫、ヒビが勝手に増えることはありません。



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