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指輪のメンテナンス [サイズ直し]

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1ctアップのきれいなダイヤモンドリング。
プラチナ枠を最終仕上げしました。

昨日受け取りに来てくださいましたが、まだ完成出来ていませんでした。

お待たせしました。
これで明日は大丈夫です。


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縦長リングもいいですよ [サイズ直し]

サイズは15号です。
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サイズ棒の13号あまりの位置ですが、上下に隙間がありますので、実際に指につけてみると15号であることが分かります。

中石が大きい場合や、両肩の下にまで宝石が並んでいる場合や、割れやすい宝石がついている場合などの時は、指輪の形が縦長になる時があります。
特に違和感なく普通につけてお楽しみいただけます。


タグ:縦長
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プラチナ ブラックオパールリング [サイズ直し]

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リング下部をカットして必要寸法を広げました。
このリングも丸くはならないデザインです。

左の画像の時、指輪の肩より上の地金を動かすと、石が割れます。
サイズ棒に通して大きく広げると、石座や爪の位置が動いてオパールに力がかかり、硬くはないオパールが割れる可能性は非常に大です。
腕の切り口を持って左右にねじると、石座の形が変わって中石に力がかかり、オパールは割れます。
腕を丸くしようと芯金に突っこんで、腕を木槌でコンコン叩くと、振動でオパールが割れます。

では、初めに4本の爪を起こしてオパールを外してからサイズ直しをすればいいではないか、とお気づきの方もあろうかと思いますが…、それがダメなんです。

もっと小さい宝石の場合はそれも有効なのですが、ここまで大きいと、石を外して安心して芯金に突っこんできれいに指輪をまん丸にしてしまうと、一番地金の薄そうなオパールの中石座が細長く歪んでしまいます。
両肩のダイヤモンドが入っている部分の地金が一番厚くてしっかりしているんです。
0.5ミリでも縦長に形が変わってしまうと、もう別の宝石のための石枠になってしまいますので、オパールを外す選択はしませんでした。

また、オパールはルビーなどに比べると熱に弱いので、ロウ付け時にも細心の注意を払って作業します。オパールの2センチ横は1000度位の熱さになります。オパールをしっかり指ではさんで、リングを伝って熱さが回ってこないうちに短時間で作業します。熱伝導率の低いプラチナだから可能なことです。素材がシルバーの場合だと、オパールも指も焼けてしまって、無理です。

中の画像は、必要地金をはさんだところ。まだロウ付けはしていません。

右の画像は、ロウ付けもヤスリ作業も終わってキサゲが済んだところ、です。
あとは指輪枠の表面研磨です。

大きくてきれいなブラックオパール、魅力的でございます。



タグ:オパール
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ピンクゴールド ピンクサファイア リング [サイズ直し]

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指なじみ部分がV字形になっていて、サイズ棒に通すと実際は何号になっているのか余計にわからなくなるお洒落なデザインのリングです。

リングゲージとピンクゴールドの指輪を何度も交互に自分の指にはめて大きさを感覚で測りました。

ピンクサファイアやピンクトルマリンやローズクオーツやダイヤモンドのたくさん入った素敵なデザインで、サイズを大きくしましたので縦長になりました。

このあときれいに磨いて完成です。


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ブラックオパール 大きく [サイズ直し]

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オーストラリアのブラックオパールです。
サイズを大きくします。

ぶつけたり落としたりすると欠けたりしますので、注意深くサイズ直しをします。

腕下部をカットしてから、拡げたり縮めたりして石に力がかかると割れたりしますので気をつけなければなりません。
また、ロウ付け時の熱が地金を伝ってオパールに回らないように気をつけなければなりません。
超音波洗浄の振動にも強くありませんので、洗浄液に浸けたまま放置してはいけません。
水洗い後の乾燥も、高温風を当てると乾燥し過ぎてヒビ割れを起こします。

特別に優しく優しく、です。



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サイズ直し2種 [サイズ直し]

急ぎの指輪サイズ直し2本をします。
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数ゲージ大きくする場合は、カットした指輪下部に地金を追加して挟みます。
糸ノコでカットした時の切り口は平行ですが、大きく開くほど扇形のようになって平行ではなくなりますので、切り口も追加地金もヤスリを当てて平行にしたほうが作業がしやすいです。
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ロウ付けしました。
このあとは、追加地金が一体化して見えるようにヤスリでなだらかに削ります。
ヤスリがいくらか当たるのは仕方ないですが、指輪本体は削らずに丁寧に作業します。
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キサゲでヤスリ目を削り取ったところです。
プラチナですので、このあとはヘラ仕上げをして、バフ研磨仕上げをします。



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ダイヤモンドはどこへ? [サイズ直し]

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指輪に並んで入っていたダイヤモンドが、2個無いんです。

指輪サイズを大きく直して、磨き仕上げも済ませ、乾燥している時に気がつきました。

という場合には、最終工程から戻って探しましょう。

乾燥、の風で吹き飛んだか?
水洗、の水で流れ去ったか?
洗浄、の振動で外れたか?
バフ、の摩擦で外れ飛んだか?
キサゲ、の振動で外れたか?
ヤスリ、の振動で外れ落ちたか?
酸洗い、の時に外れたか?
ロウ付け、の時に外れたか?
地金を隙間に挟む時に外れたか?
ノコ刃で切った時に外れたか?
初めから外れていたか?

各工程途中に何度も確認しつつ作業を進めますので、いつもダイヤがついていたことは確かです。

でも、超音波洗浄と水洗いの時はリング全体が濡れていますので、欠損部分がわかりにくいんです。

乾燥の風で吹き飛んだとすれば、床まで探さないとなりません。
水洗いの時に外れたとすれば、下水に流れ込んでしまったかもしれません。
超音波洗浄の時に外れたとすれば、洗浄槽の底に沈んでいます。
バフの布で掻き落とされたとすれば、集塵機に吸い込まれてしまっています。

一番可能性の高そうな超音波洗浄器から。
洗浄液を全部他の容器に移し替えて、容器の底を見てみます。
洗浄槽は、洗浄液の泡と底に溜まった真っ黒なバフ粉でなんだかよくわかりませんが、何度かそーっと水を入れ替えて目を凝らして底を見ると、ありました、2個、ダイヤモンド。直径1ミリほどです。

では、石留め作業に入ります。

………………………………

店頭のサービスで、超音波洗浄無料、というお店を見かけたことがありますが、サービス洗浄中に宝石が外れたらどう対処するのでしょう…?

付いていた石を外したのは、余計なお世話の無料超音波洗浄だから、無料で再石留め?
それとも、宝石が外れて無くなってしまう前に不良箇所を発見出来て良かったですね、と有料石留め?

不特定多数の通行人へ街頭でのそういうサービスをおこなうことは、私には理解不能なことでした……。



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アンティークの15金の指輪 [サイズ直し]

今の日本にはK15という金合金はありませんので、珍しい刻印です。
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サイズ直しでお預かりしたヨーロッパのアンティークジュエリーのリング内側にホールマークが打ってありました。
本物の証しですね。

.625という数字は、62.5パーセントの純金を含みます、という意味です。

純金はK24ですので、
K15の時は、
1÷24×15=0.625
という式でも求められます。

下は、少しだけ糸ノコでカットしてロウ付けを済ませたところの画像です。


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地金が厚いですが順調です [サイズ直し]

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真珠とは反対側の指輪下部をカットして、必要な幅の地金を挟み、一番渋いロウを置いてロウ付けしました。

追加地金とロウ以外にはヤスリを当てないようにしながら、デザインの流れにそって形を整えます。

どこがサイズ直し箇所かわからないように出来たら、あとは研磨仕上げをして、もう一度しっかりとゴールドのパールを接着すれば完成です。


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すごく厚いゴールドリング 3ミリ [サイズ直し]

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厚さが2ミリを超えるとサイズ直しが困難になってきます。
地金が硬くて曲がりにくくなるからです。
無理やり丸くしようとすると模様がつぶれます。

大きくできるんですか?
との質問に、
真珠を外してから指輪下部をカットしてゴールドの追加地金をはさんでロウ付けします、大丈夫です、
と応えましたので、きれいにサイズ直しいたします。

未知のものに遭遇するとなんだか楽しいんですよね。


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1.2ミリのスペースでサイズ直し [サイズ直し]

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ブランド品のPt950リングを預かりました。
内側全体に文字が入っていて、一番広いスペースが1.2ミリくらいでした。
自信たっぷりに引き受けましたが、ルーペでしっかり見ると、空いている隙間があまりにも狭いのであとから焦りました。

数日でして欲しいとのことだったし、代金は先払いされたし…。

汗。

まあ、注意深く作業すれば大丈夫でしょう…。
…ということで、隙間を選んでノコ刃でカットしました。

もう後戻りは出来ません。

プラチナ地金を挟んで、ロウ付けしました。

ロウの量の調節と炎の位置や昇温のスピードや温度の調節がうまく出来ていないと、文字の上にロウが流れて固まり、文字が読めなくなります。
それが最悪の状態です。

上手く出来ました。

余分の地金を2×2ミリの範囲でヤスリがけします。

すぐ横の内側文字を消さないで磨くことが出来れば、完璧です。



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2ctダイヤモンドの指輪サイズを大きく [サイズ直し]

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2カラットアップのダイヤモンドのリングサイズを大きくします。

プラチナリングの下部をカットして、必要なサイズに広げて、プラチナ地金を挟んで、しっかりとロウ付けして、ヤスリできれいに形を整えて、磨いて完成です。

最下部のプラチナ地金幅が4ミリで厚さが2.0ミリありますので、かなり力を入れないと指輪は広がってくれません。

また、指輪の両肩までメレダイヤが入っていますので、肩が折れたりしないように、メレダイヤが外れないように、ダイヤモンドが割れたり動いたりしないように注意深く作業します。

地金がたっぷり付いていますので、普通の感覚でロウ付けしていると熱さが回ってきて1000度の熱がダイヤモンドを焼きます。そうならないように大きな炎で短時間に上手にロウ付けします。
ロウがしっかりと回って、いいロウ付けが出来ました。

実際はすでに済んでいますが、この画像のあとは、プラチナに小傷の無いようにヘラできれいに仕上げをして、ろう目を出さないように丁寧にバフで仕上げをすると完成です。


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指輪をカットする場所はここ [サイズ直し]

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最下部が一番薄い場合は、ちょっと横にノコ刃を入れます。

薄いところでサイズ直しをしてしまうと、形の流れで自然にもっと薄くなります。

一番薄いところは最後まで触りません。

そうすることでそれ以上指輪を薄くしないで加工が出来ます。

お客様への、お・も・い・や・り 。



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チタンリングのサイズを大きくしました [サイズ直し]

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フルオーダーチタンマリッジリングのサイズを大きくする依頼がありました。

サイズの小さい時と大きくしてからの画像を横に並べて、指輪の内側を光沢仕上げした時と文字を入れた時の画像も下に並べました。

このあとは指輪内側文字のバリ取りと全体の最終研磨と表面のつや消し仕上げをして、完成です。

十数年前からチタンリングのサイズ直しをしています。
数年前からは小さくするほうも含めて チタンサイズマジック として喜ばれています。


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1カラットアップのダイヤモンドリング サイズ直し [サイズ直し]

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いろいろ済んでいるのですが、何日も休むと流れが滞って、また初めからスタートのような作業もあったりします。

チタンリングも加工します。

今夜はデザインや地金熔解を急ぎます。


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プラチナリングのサイズを大きく [サイズ直し]

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ていねいなヘラ仕事で最終仕上げまでされたプラチナリングでした。
ロウ付けがしてあるかどうか分からないので、強いめに炎を当てると、融点の低い部分が少し溶けてロウ目が現れてきました。

金属用の糸ノコでロウ目の上を切断します。

必要な指輪サイズになるようにプラチナ地金をはさみます。

ロウ付けしてから、ヤスリとキサゲとヘラで作業し終わったところです。
このあと、布できれいに研磨仕上げをしてロウ目が出ていなければ完成です。


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ブルーサファイアのプラチナリングを [サイズ直し]

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きれいなブルーサファイアリングの指輪サイズを大きくします。
ダイヤモンドもきれいで指輪の真横まで並んでいます。

上手にできるように頑張りますが、問題点がいくつかあります。

下部の幅が4ミリ余りで厚さが2ミリ近くあって、かなり頑丈な指輪です。
指輪の腕が太いので曲げにくいのです。

それから、ダイヤモンドが真横まで並んでいますので、縦長になります。

それらのこともあり、ロウ付けがかなり困難です。

腕が太いと地金に熱を奪われますので、ロウを溶かすために多くの熱量が必要になります。
そのためには、炎を当てる時間を長くするか、大きな炎を当てるか、高温の炎を当てるか、などの選択をする必要が出てきます。

ダイヤモンドは最下部から14ミリの位置にありますので、ロウ付け時間が長いと熱がすぐに回り石が焼けます。ダイヤモンドの横1センチ程のところは1000度位に真っ赤になります。

低温ロウを選択することもできますが、ロウ目が目立ちます。

結局、どうするかといいますと、高温の太い炎を短時間当てて融点の高いしっかりしたロウを溶かし、ロウをきれいに全体に流してロウ付けします。
昇温に5秒、長くても6秒でロウを流し、一瞬間を置いて、遅くても8秒目には指輪下部を水に浸け、ダイヤモンドが熱くなる前にプラチナ地金を急冷します。

その段取りで一回勝負をします。
失敗は許されません。

楽しみです。


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エメラルド指輪の縦長サイズ直し [サイズ直し]

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指輪の腕の下部をカットしてから、サイズを大きくするためにリングを広げるのですが。
真ん中の宝石がエメラルドです。
腕を動かすと地金が引っ張られてエメラルドの石座が歪み、爪で押さえられているエメラルドが割れてしまいます。

エメラルドを外してから丸くサイズ直しをして、再度石留めする方法もありますが、外す時や留める時に工具にかける力でダメージがおよぶかもしれず、ベストの方法でもありません。

至急、とのことですので、腕の下半分で5ミリ大きくします。
ダイヤモンドリングとは比べものにならないほどに、より気を使って作業します。
縦長に形を整えK18地金をはさんでロウ付けが済んだところの画像です。

あとはきれいにヤスリを当てて磨いて完成させます。

エメラルドは超音波洗浄をしてはなりませんので、ブラシで丁寧に仕上げます。



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プラチナ真珠リング7号大きく [サイズ直し]

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例によって、指輪の下部を一か所カットして、必要な幅に広げてちょうどぴったり入るプラチナ棒を用意します。

左右のつなぎ目をロウ付け出来たら、指輪の内側を先にヤスって丸く形を整えます。
このデザインの場合は真円に出来ます。

サイズが大きかったり小さかったりする場合は、追加加工してサイズを微調整します。
必要なサイズに出来ていればそのまま余分の地金をヤスリがけします。

キサゲ仕上げまでできれば、あとはヘラ加工をして、バフ磨きをすれば完成です。



プラチナマリッジリング、もうすぐです。
もう少しお待ちくださいね。



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内側で微調整 [サイズ直し]

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楕円形にする時や指輪の腕が厚い場合は、擦り合わせ面が平行でない場合が出てきます。
隙間が空きすぎる場合は、真ん中に薄い板地金を挿みます。

これは内側に0.2ミリ厚の楔形のプラチナを挟んでロウ付け。
このあと、なだらかにきれいにヤスリ掛けします。


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最後にショック [サイズ直し]

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よくあるんです。
小売店からサイズ直しを依頼されて作業し、完成した、と思って確認したら、ダイヤモンドが無い。

サイズ直し時の糸ノコで切る振動にも耐え、ヤスリ掛けの振動にも耐え、バフ磨きの振動にも耐え、これはまぁいいつくりのジュエリーだと思いながら、ダイヤモンドが全部そろっていることを確認して、超音波洗浄して、水洗いから取り出してみるとダイヤモンドが無い。

結局、超音波洗浄器の液の底に沈んでいるんですけど、0.9ミリほどのが4ピース。超音波の振動で位置がずれ、外れたのですね。
極小だから探すのも大変なんですよね。

乾燥前に撮影して拡大してみたら、もともと爪が無いことが確認できる。
オーバーハングした爪が無くて、一応丸っぽく爪の様子はしてる。
押し込まれて穴の奥に引っかかっていただけのようでした。

石留担当者はちゃんと作業しないとダメでしょ。
メーカーは出荷前にちゃんと検品しないとダメでしょ。
卸屋は入荷時にちゃんと検品しないとダメでしょ。
小売店は販売前にちゃんと検品しないとダメでしょ。
お客様は購入時にちゃんと…… は、ムリですよね。ちゃんとした品だと安心しているから買ったんですもの。

で、結局、回り回ってサイズ直しを担当した者がもう大変なんですから。

小売店にダイヤモンドが外れたと伝えても、渡すまでは付いていたのだからサイズ直し時の事故、と主張される方もあったりして。

ダイヤモンドが無くなってしまった場合は、自己負担。
石留作業は無料。
小売店に謝る。

ほんとはメーカーの石留作業時点が原因なんですから。
勘弁してね、と思うことは毎月のようによくあるんです。

全員がレベルアップしないとダメでしょ。




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真円リングには無理です [サイズ直し]

特殊なリング
指輪の左右真横から上部が固定された形のリングサイズを縮める場合は、下半分の形を変形させてサイズを直さなければなりませんので、たいていの場合は、大げさに表現すると丸餅を横から見たような形になります。

このリングの場合はさらに特殊で、上部が非常に薄い地金で出来ていたり固定された箇所が偏っていたりしますので、さらに変形させる必要がありました。

サイズ棒が真円にできていますので、指輪も丸くないとだめ、と思い込んでいる場合が多いですが、指のほうが指輪の形に合わせてくれますし、人の指の断面は円よりもむしろ正方形に近いですので、現実的にはこの様なまったく丸くない形でもなんの問題もありません。

見た形が丸くても楕円でも四角でも六角でも、内側周囲の長さが同じならば同じサイズですね。


必要なサイズになるように指輪下部をカットして、切り口をすり合わせてロウ付けします。
この場合は、微調整のために0.2ミリ厚の地金をはさんでロウ付けしました。
ヤスリ仕上げと磨き仕上げをしてからロジウム仕上げをして完成です。



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指輪バラバラ事件 [サイズ直し]

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まだiPhoneが日本に無い頃、ガラパゴスケータイで360-240ピクセルの写真を撮って、パソコンに残していた画像。

ずっと昔、お客様からお預かりして、サイズ直しをしようとしたピンクゴールドの指輪です。

カットした部分をロウ付けするために、指輪の下部にトーチの炎を当てると、ピンクゴールドが微かにヒビ割れてきていることに気づきます。

ヒビを埋めようとロウを置き、ロウ付けします。

温度が上がった部分にさらにヒビ割れが発生します。

それをなんとか修理しようとロウ付けを繰り返すと、結局、指輪が崩れ、全体がバラバラになりました。

普通は温度を上げすぎると指輪本体が溶けてしまいますから、これは温度を上げすぎているわけではなく、もともと製品になったものを昇温してはいけない配合の金合金だったのですね。

ピンク色のはずの地金が黒くなっているのは、おそらく合金に多く入っていた銅成分が炎で酸化したからです。
形を保っているように見える腕部分も、テーブルに指の腹で押しつけるとボロボロと崩れるような状態です。

偶然、サイズ直しの前に写真を何枚か撮っていたので、別の割れないピンクゴールド地金で同じデザインに手作りできた指輪をお客様にお返ししてご了解いただきましたが、辛い経験でした。
優しいお客様で良かったです。

ピンクゴールドの中には、このようにサイズ直しや修理を行えない配合になっている合金もありますので、どうぞご参考ください。


メーカーは製造段階で事前に分かっているのかなぁ…。
小売店はそのようなことを分かっていて販売しているのかなぁ…。

…いつも不思議に思います。






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指輪に入る亀裂 [サイズ直し]

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ピンクゴールドリングのサイズ直しは注意が必要です。
地金に熱を加えるとヒビが入る場合があります。

特に鋳造で作られた指輪にトーチの炎を当てて温度を上げると、自然にヒビ割れが出来、繰り返し温度を上げると亀裂が広がります。

合金によっては、沼などの泥地が干上がって乾燥したような様子になり、ビシビシと細かくヒビ割れて崩れ、指輪の形を留めることのできないものもあります。

鍛造で作るピンクゴールドリングは延展性があり、そのようなことはありません。

経験的に、素性の不明なピンクゴールドジュエリーは、触らない方が無難です。


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K18南洋真珠大きく [サイズ直し]

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南洋真珠、サイズ大きくお直し。

真珠が少し動いていましたので、指輪枠から外して新品仕上げ後に接着し直しました。
これであと10年くらいは安心。
サイズ直し時に他の不具合部分に気がついた時は、告知なしに勝手にきれいに修理します。
まだ気がつかれていないところまでを無料で勝手にお直しするのは20数年来の秘密サービスです。

…が、これではもう分かってしまうかも…;。

費用がかなりかかるような不具合の時は、事前にお知らせしています。


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Pt南洋真珠 [サイズ直し]

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大きな南洋真珠指輪のサイズ直しができました。
プラチナでしっかりと作ってあるリングです。
枠全体を磨きました。

真珠は海水で育つ貝から採れるものと、池や川の真水の貝から採れるものがあります。
これはオーストラリアの北の方の温かい海の真珠です。
貝が大きいので大きい真珠が採れます。
ほとんど養殖ですが、本当に貝が作るので合成や模造ではありません。

巻きの良さが分かるいい真珠です。

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指輪ワンゲージ縮め [サイズ直し]

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プラチナやホワイトゴールドの指輪サイズを小さくするときは、糸ノコでカットします。

これは約1ミリ縮めているところです。
0.3ミリ位の幅の糸ノコ刃を使っていますので、真ん中の地金は0.4ミリ位の幅です。

サイズ変更は、元々の指輪サイズより大きくするほど、あるいは小さくするほど、大変な作業になります。丸い形を保てないデザインであったり、並んで石留されているメレーダイヤが外れてしまうデザインであったり、割れてしまう中石が付いていたり色々なケースがあります。

ワンゲージ位なら大丈夫ですが、5ゲージ以上も変更する場合は、大きくするより時よりも小さくする時の方が大変な場合が多いです。





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プラチナリングの [サイズ直し]

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指輪表面がキズだらけでしたので、サイズ直しの後に全体をヘラ仕上げして新品同様にメンテナンスいたしました。
サイズ直しには20数年間オマケでいつも新品仕上げをつけています。
光を抑えるために上部に紙を一枚かざして撮影しました。



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渋いロウで [サイズ直し]

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ロウ目を出さないように融点の一番高いロウでプラチナダイヤモンドリングをくっつけました。

おおむね厚さが1.5ミリ以上で幅3ミリ以上の腕になってくるとしっかりしていますので、K18でも高融点ロウで作業しても本体が溶ける心配が少ないので安心です。

今はまったくないですが、25歳でジュエリー制作を始めた頃は、回ってきた1000度の熱で指先を焦がしたり、熱くて投げ捨てた指輪で床に丸い焦げ跡を作ったり、K18イエローゴールドの指輪本体をロウ付け作業で溶かしてしまったり、いろいろと懐かしい思い出となっております。

昔と比べると今は素材価格が数倍になっていますので、この頃は幅2ミリ前後厚さ1ミリ前後のWGリングが多くなっているようで、高融点ロウを置いた時はロウ付け温度を上げ過ぎないように注意しないと本体が溶けやすくなっています。経験の浅いかたは要注意ですね。

細いホワイトゴールド製品主流の最近の状態は、材料費を数分の一に抑えてバランスをとっているんですね。





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黒い線がプラチナに見える [サイズ直し]

黒い線 プラチナ
Pt900のリングのサイズを大きくすると、ロウ付けした跡が黒っぽく見えています。

プラチナリングにもPt1000があったりPt950だったりPt900だったり時にはPt850のリングであることもあります。

プラチナロウも高温ロウや中温ロウや低温ロウ、それにホワイトロウがあったりして、それぞれ合金成分が違いますから混ざっている金属の種類や量が違い、色も微妙に違います。

それなら作業の前にプラチナリングとプラチナロウの色がピッタリ合うのをしっかりと選んでから使えばいいではないか、というご意見もごもっともではありますが、それがなかなか…。メーカーが違うと混ざり物の種類が違い、色がしっくりとは合わないんですね。

たいていはちょっと見ても分からないようにきれいに仕上げますが、それでも、溝が掘れているわけでもなく巣の連続ポツポツが並んでるわけでもないのに、しっかりと線が分かってしまうことがある時があります。

そんな場合は、ロジウム仕上げ。プラチナ属の硬いロジウムで表面を数ミクロンメッキして全体を同じプラチナ色にします。表面保護にもなります。
ホワイトゴールドの製品にはほとんどのジュエリーにロジウム仕上げがしてあります。

特殊な方法として、ロウを使わず、薄い板地金を間に挟んで指輪本体の地金といっしょに溶かして、ロウ目の無いサイズ直しをする時もあります。
腕の細い指輪の場合や宝石が近くにある場合は高温にできませんので、そういう方法は使えません。

この画像のリングは、あとでロジウム仕上げをします。

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